散乱型近接場光顕微鏡 neaSCOPE+s

製品情報

散乱型近接場光顕微鏡 neaSCOPE+s

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neaSCOPE+sは原子間力顕微鏡(AFM)と可視光からテラヘルツ波長域までのレーザ光源/検出器を組み合わせた装置で、AFMによる高分解能の構造・機械物性情報と同時に、10nmに迫る高空間分解能で多種多様な分光測定が可能です。
さらに極低温への対応や、ポンププローブによるフェムト秒分光法など様々なモジュール拡張が可能です。
・AFMによるトポグラフィー、表面電位、弾性率測定
・可視光~赤外~テラヘルツ波領域での
 吸収/反射イメージングおよびスペクトル測定
・cryoシステムによる極低温下での測定
・ポンププローブ法による高速分光法

散乱型近接場光顕微鏡 neaSCOPE+s 特徴

可視光~赤外光~THz光まで

散乱型近接場光顕微鏡neaSCOPEでは、可視光から赤外光、そしてテラヘルツ光まで非常に幅広い光源に対応しています。

搭載できる光源の波長の一例として

可視光単一波長光源:532nm、632nm、785nm

赤外波長可変光源:3.6-11.8μm (850cm-1~2700cm-1)

OPOレーザー波長可変光源:1.4-18.4μm (540cm-1~7140cm-1)

ブロードバンド光源:2.4-4.2μm、4.6-15.4μm

ブロードバンドTHz光源:0.1-3.0THz

などが搭載可能です。

 

THz光源を用いた測定系の模式図

 

OPOレーザーにより中赤外~近赤外~指紋領域にわたる広レンジを1台でカバー

OPOレーザーの波数対応範囲

OPOレーザーを用いることで非常に広い範囲の波数領域に対応可能です。

線幅は4cm-1以下で、高速掃引が可能でマッピング測定だけでなく、スペクトル測定にも対応しております。

 

散乱型近接場光顕微鏡の測定原理

nano-FTIR測定ではAFM探針を任意の箇所に保持した状態で一般的なFT-IRと同様にインターフェログラムを取得して解析を行います。
光源にはブロードバンド光源を用いており、任意の箇所の赤外吸収スペクトルが得られます。

Cryoオプションによる極低温下での測定

Cryoオプションを用いることで、極低温下でのnano-FTIR測定が可能となります。
10Kまでの冷却が可能で、自動で除湿しながら冷却を行います。
THz-TDSナノスコピーなどとの組み合わせも可能です。

装置構成例

neaSNOM構成


仕様表 (※一例となります。装置構成により異なります。)

AFMユニット
スキャン範囲 100μm × 100μm (クローズドループ)                 
高さ方向ノイズレベル <0.2nm (RMS)
サンプルステージ可動域(X,Y,Z) 60mm, 15mm, 8mm
光学ユニット
最多搭載可能検出器数 2
最高空間分解能 ブロードバンドレーザー、チューナブルレーザー、OPOレーザー など
サンプルステージ可動域(X,Y,Z) <10nm
深さ方向感度 表面から数nm~程度 (対象サンプルおよび測定条件に依存)

 

関連アプリケーション一覧

ポリマーブレンドの相分離構造のナノスケール解析

PMMA構造に着目した、波数1740cm-1 によるイメージング。反射強度マッピングおよび吸収マッピングとともにAFM像と同時取得されます。SN比良く測定され、数十nmレベルの細かい構造まで組成情報を可視化できます。

Scan parameters: w=1740cm-1 (λ=5.75µm)、Time constant (Lock-In): 0.52ms

AFM reflection absorption
AFM高さ像 近接場反射 近接場吸収

製造プロセスにおける欠陥解析(異物の同定)

PMMA母材に付着した主成分をPDMSとする異物を母材の影響なく、高空間分解能で指紋領域スペクトルを取得。

また、同一サンプルでPMMA/シリコン界面を横断するようにラインスペクトルマッピング(20nmステップ30点)を行った際、界面近傍ではPMMA由来のピークが1ステップのうちに消失しており、上述の波数固定のイメージングだけでなく、分光においても高い空間分解能が確認されています。


SiC基板上グラフェンのプラズモン高分解能イメージング

AFMプローブを介して局所的に励起と検出を行い、グラフェン片の幅に応じて表面プラズモンの共振点を可視化するなど、プラズモンの分散状態を回折限界を超えた分解能でイメージング。
またゲートバイアスを印可しながら表面電位の変化に伴う分散の変化の様子も観察することができます。

引用元: nature bannerJ. Chen et al., Nature 487, p.77 (2012)


自由キャリア分布の可視化

半導体においては、誘電率 e(ω) は自由キャリア濃度 n に依存することを利用し、赤外からテラヘルツ領域までキャリア濃度に応じて波長を選択し、トランジスタ(図は65nm単一FET) 中の自由キャリア濃度をマッピングすることができます。

semicon

またDrudeモデルに基づき、キャリア濃度について、より直接的に定量的に迫ることが可能です。

 引用元: nano letter bannerA. Huber et al., Nano Lett. 8, 3766 (2008)


極薄膜蛋白質の同定

単分子レベルの膜厚においても、スペクトルを取得し同定することが可能です。また厚みが10nmを切るような膜に対しても、高感度・高分解能に有意な分光測定を行った実績があります。

ferritinprotein membrane

引用元:  I. Amenabar et al. Nature  Comm. (2013),  4, 2890

♢金属酸化物半導体トランジスタのナノスケール IRイメージング
https://www.qd-japan.com/product_app/nanoftir_semiconductoririmaging/

♢市販SRAMデバイスの10nm 相関ナノイメージング
https://www.qd-japan.com/product_app/nanoftir_semiconductor/

Nano-FTIRによるポリマーの解析
https://www.qd-japan.com/product_app/nanoftir_polymer/

♢リチウムイオン電池電極材料の観察
https://www.qd-japan.com/product_app/nanoftir_batteryelectrode/

♢二酸化バナジウム絶縁体の観察
https://www.qd-japan.com/product_app/nanoftir_vanadiumdioxide/

♢AFM-IRとs-SNOMの比較
https://www.qd-japan.com/product_app/afm-ir-vs-s-snom/

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